2022/12/05

部屋の中で漁網を繕う 

魚網を繕う

漁師さん3b

魚網を繕う漁師さん

漁をしているうちに破れたり、または流されて破損したり

そういう魚網も繕ってまた漁に使うことが当たり前だった。


漁師さん 若い4


暖かい時期には外での作業になるが、寒くなると部屋の中で行うことも多い



漁師さん 若い3


ストーブとヤカンと、小さい子が二人

ストーブを焚いている部屋は一つだけなので、作業を見ながら暖まっている。

1枚目の写真では漁師さんの側に子供向けらしい本があって

作業も団らんも、この部屋1つ♪

2枚目3枚目の写真には若い漁師さんが映っていて

年長者に教えて貰いながら魚網の修理に取り組んでいる様子。

子供が手伝えることは無いけれど、繕う糸を編針(あんば)に巻き付ける作業は好きで、

父はそれを知っていて、小さめの編針を渡してくれるのが嬉しかった。


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2022/05/22

冬の突堤で、のりを摘む人

水戸口 突堤で、のり摘みをする人 2

のり摘み ミトグチ

灯台の確認が出来ないので、南突堤か北突堤なのかは分からないが
のりを摘んでいるらしい人が二人
それぞれに小さなびくを持っていて、摘んだのりを入れている様子。
この突堤ではのりの他にも数種類の海藻が付くはずなので、のりと断定はできないが
様子から想像して、のりを摘む人の二枚目の写真とした。




突堤で、のり摘みをする人 1

のり摘み男性

十三湖から水戸口を通って日本海へ出るが
その水戸口から日本海へ突き出したように伸びているのが突堤
その先端には小さな赤い灯台が立っている

反対側の突堤の先に小さな赤い灯台よりもさらに小さな白い灯台もいつの間にかできていて
その場所を示すのに「赤灯台」、「白灯台」という言い方をしているようである。
子供の頃には赤い灯台しかなくて、検索してみると赤い灯台があるのは南突堤ということらしい

この写真の男性は突堤(南突堤か北突堤かは分かりません)で、のりを摘んでいる。
小さなびくを持っていてその中に摘み取ったのりを入れていくが
寒くなってから付き始める海苔の事、作業は厳しいと思う。

家で食べるためかそれとも業者に渡すのかそれも分からないが
衣服の付いている白いものは雪で、のりを摘んでいるのは素手であることは分かる。
海面がすぐそこにあり、波が打ち寄せれば濡れることもあるだろう。
男性の表情は厳しく、この一枚の写真を見ていて身が引き締まるように感じる。

2022/05/14

前潟での海苔の養殖調査の一コマ

前潟での海苔の養殖調査

前潟のり3


前潟での海苔の養殖は全く知らずにいて
作業の写真を目にした友人も海苔の養殖が行われたいたことは知らないという。
写真の多くは昭和30年代のものなので、同級生揃って子供♪
大人たちの頑張りに気が付いていなかったのかも~^^

前潟のり5

前潟に合う養殖は何なのか、試行錯誤していた時代かもしれない。
網に海苔が付いて育っていく様子を見るのは嬉しかったと思う。

前潟のり4

作業が続く

前潟のり6

網の手入れなのか、海苔の付き具合を見ているのか
二人での作業が黙々と続いているもよう。
そして写真を見ていた同級生が、すこし驚いた様子で一言
「これはうちの父親のようだ」

同級生の皆も海苔の養殖の事は知らずにいて
およそ60年経って初めて目にする養殖作業の一コマ
それが試験的なものだったのか、その後も続いたものなのかは分からない。

何も分からないままネット検索したら意外な事実が判明



十三湖前潟漁場開発調査(中央水産研究所)
十三前潟におけるノリ養殖は、昭和 3 6年1月上旬の結氷期までは成長することが観察されている。

詳しく見てみると、1月上旬のの結氷期まで成長することを確認の上
本調査が行われたのは昭和38年12月~の事らしい

調査は他にも牡蠣養殖、プランクトンなどの採取、水温の変化、魚介類の種類など
様々な項目が書かれていて、調査員の最後に普及員として参加した父の名も記されていた。
このほかにも昭和38年から39年にかけてもカキ養殖の調査等が続き、
沢山の人の協力で前潟の漁業開発調査が行われていたようである。


今現在、前潟では平目の稚魚を養殖、毎年8月に放流しているとのことです。




前潟のり1

作業の合間の一服♪


前潟のり2

ホッと一息つける時だろうか、側には馬もいて一休みの様子。
当時は村で馬を飼っていて、しじみを売りに行ったり荷物を運んだりしていたという。




※ 一部、ネットに公開されていた中央水産研究所の文章をお借りしました。








2022/03/30

初冬 船を陸に上げる


冬の初め 浜に船を上げる

船上げ1

春に船を湖に戻す時と同じように沢山のコロを船の下に置いて

春と違うのは船の引き上げに相当の力がいるからか
それとも、そういう仕組みが出来たからなのか、ロープをかけて引く
肝心の巻きあげる中心部分が見えなくて・・・
記憶では大きな木のドラム状のものにロープを巻き付けて行ったような・・・





船上げ2

よく分からなくて説明不足(すみません)
今だと電動のウィンチで引き上げるのだろうが、当時は全部が人手
船を上げる時も下す時もお互いさまで集まってくる。

大きな木のドラムのようなと書いたけれど
それを使うようになったのはもっと後のことかもしれない
写真をよく見ると心棒の下の方にワイヤーを巻き付けているようである。

木の横棒を数人で歩いて回して少しずつ船が動く
船が傾かないように、うまく陸に上がるように何人もの人がいる様子。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

追記のうえにまた更に追記
漁師を続けている友人に写真を見てもらったところ
ワイヤーを使っているのではなく、
4本の横棒を回しながらロープを引っ張って船を引き上げているようす。
この写真には写っていないけれど陸の方にもっと大勢の人がいて
ロープを引っ張っているそうな。
船上げの様子、まだまだ分からに事が多く、もどかしい(^^;





船上げ3



船を陸に上げるのは冬の初め
湖に戻すのは春の初めで、どちらの写真にも雪がある。
雪が降って出稼ぎに出る前まで漁をして、春は雪があるうちに漁に戻る。

厳しい生活だろうけれど、漁師さんの逞しさの方が印象的
2022/03/06

十三湖 冬の漁師像  合羽も凍る冬の漁

合羽も凍る冬のボラ刺網

冬の刺し網3b


初めてこの写真を見た時に
着ているものがどういう状態なのかよく分からなかった。
大きく伸ばして、まじまじと見て、それが合羽全体が凍っているようだと気が付いた。


帆掛け船の様子、人の様子などを何度も見なおして
関連している写真だと判断した。


フィルムの状態が良くなくて、ほこりやシミも付いていて
だからはっきり見えないのかと思ったら、それだけの理由ではなかった。

冬の刺し網 船


白く霞んでいるように見えるのが吹雪のせいだと分かったのは
大きく伸ばして細くて白い斜めの線が雪だったから。
水面は一見静かに見えるけれど、そうではなくて風がたたきつけているらしい。



普通は冬のなると船を陸に上げているのだが
凪の日に船を出したのか、それとも船を上げる前の冬の初めの頃か・・・


冬の刺し網 船2b






冬の刺し網

岸に近い所からのロープは張ったままのように見える




冬の刺し網1b


着ている合羽全体と頭にもに氷が付いている
吹き付ける雪、水しぶき、網を手繰っている時に被った水が凍ったのか
全体に薄い氷なのが、かえって寒さを想像させる。



冬の刺し網2b


網にはボラやウグイがかかっているようで、成果があったのはホッとするけれど
この後は網から魚を外す作業、絡み合った網を整理する作業が待っている。
自然の恵みも厳しさも教えてくれるようだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

フィルムについていた父のメモより

十三湖 冬の漁師像
(ボラ刺網 衣類が凍っている)

メモには8枚の写真があるように書かれていたが、確認できたのは6枚だった。