2022/12/30

うらしまたち   浜にウミガメが上がったことなど


うらしまたち

ウミガメ1


浜にウミガメが~~~。


ウミガメ2

「もう死んだかや」お神酒を持参した漁師さんは残念そう

(父のメモより。 組写真8枚中5)

「うらしまたち」としてメモが残っていたのはこの一枚だけ。


昔から亀が来たらお酒を飲ませて海へ戻すの良いとされていて

この漁師さんも一升瓶を下げてきたらしい。


ウミガメ5


本当に珍しいことで、たぶんこの時以外はウミガメが上がったことは一度も無いと思う。


ウミガメ3


大きなウミガメが浜に上がったというので見物に来た人が結構いた

十三橋が向こうに見えていて、おそらく昭和37年前後くらいのことだと思う

父に言われて亀に載って、怖いような恥ずかしいような変な感じだった。

写真では頭を上げているように見えるが、

実際は箱の上に亀を載せて、頭も集めた木片で支えていた。



ウミガメ4b


見物に来た人々が帰った後、この亀が海に戻されたのかどうか・・・

ちょっとした騒ぎになって、ワイワイガヤガヤ賑やかだったことだけを覚えている。


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2022/12/20

どろご(ハゼ)とカレイは冬のおやつ

「どろご」と「カレイ」は冬のおやつ♪

ドロゴとカレイ1

「どろご」はハゼのことをいう。

そこそこの大きさのハゼは「どろご」で、小さいものは「かちか」というが

どっちもハゼで間違いない筈。写真は、どろごを網から外している父。

小魚を獲る時は「ふくべ網」を使うことが多いが

写真の網をよく見ると、網目は細かいけれどふくべ網よりは大型で

刺し網の漁だったかもしれない。



ドロゴとカレイ2

どろごを干している母

どろご(ハゼ)は天ぷらにすると美味しいが、獲れすぎた時は保存食にする

干しあがったものは炙っておやつにしたり、煮物などの出汁にも使っていたと思う。




ドロゴとカレイ2b

大根を洗って冬の漬物の準備をしている母

その上にずらりと並んでいるのは針金に通して乾燥させている「どろご」のように見える。

よく見ると右と左で干しているものが違うようにも感じるが

左半分は「どろご」の腹の白い部分が分かるので間違いない(^^)/





ドロゴとカレイ4

正月が近くなって障子の張替えをしている

その上に干してあるのはカレイ


ドロゴとカレイ3


カレイは生のままで大きなものは頭とはらわたを取り、小さなものは、はらわただけを抜いて干してある

秋のうちは外で風に当て、雪が来たらストーブのある部屋に入れてカラカラに乾燥させる


ドロゴとカレイ5


ミシンを踏む母とそれを見ている子供、上にはカレイが~~♪


ドロゴとカレイ6

乾燥したカレイは良いおやつになる♪

専用と言って良いくらいの手ごろな大きさの石が家にあって

その上にカチカチに乾燥したカレイを載せ、金づちで叩く

子供が自力で叩いて柔らかくして食べられるのは小さなカレイで

大きめのカレイは、もしかしたら生干しで焼いて食べたのかもしれない♪

叩いて柔らかくしたカレイの身をむしって食べるのは美味しかった

美味しいから食べたくて、だから叩く子もむしる子も真剣な顔になる(*^^)v



※ カレイコ焼いで・・・の歌のこと等「冬のおやつ」の中でHPに紹介しています♪




2022/12/08

こも編みの材料を集める婦人、夏のこも編み作業など

こも編み 2

夫人が背中に背負っているのは、おそらく、こもを作るための材料と思われる

こも 浜仕事12b


周りの様子から、たぶん浜を歩いているように思うが定かではない


こも 浜仕事12b2


この3枚の写真はバラバラにあって何の繋がりも無いのだけれど

背負っている物がこもの材料の様であること

次の写真では、ずらりと吊り下げて干してあるのが同じようなものに見える



こも材料か 夫人背負子1

夫人の背中の背負子のような木の箱のような

今ではもう見ることの無い道具が懐かしく感じる

竹で編んだ手籠、厚手の前掛け、地下足袋のような履物、

どれもみな当時の生活を教えてくれている






こも編み

こも編み


大人も子供も同じようにこも編みの作業をする

以前紹介した写真は冬の作業の様であったが、この写真で夏のようで、

一年を通して、こも編みの仕事があったのかもしれない。


こも編み 手伝い1

暑い季節なので半袖にスカート、戸を開け放した土間のような所でもきちんと膝を折って作業している。

おかっぱ頭の、まだ小学生と思える子供たちも立派な働き手だったのかもしれない。





以前、こもを編む様子を紹介して

それ以上の写真やフィルムは出てこないだろうと思っていたが

夏の水害の時に実家から持ち出したアルバムの中の

沢山の小さな写真の中に見つけることが出来た。

まだ小さな子供立ちが、きちんと作業している様子に頭が下がる

以前紹介した「こも編み」は、「村の生活 冬」に掲載しています


2022/12/05

部屋の中で漁網を繕う 

魚網を繕う

漁師さん3b

魚網を繕う漁師さん

漁をしているうちに破れたり、または流されて破損したり

そういう魚網も繕ってまた漁に使うことが当たり前だった。


漁師さん 若い4


暖かい時期には外での作業になるが、寒くなると部屋の中で行うことも多い



漁師さん 若い3


ストーブとヤカンと、小さい子が二人

ストーブを焚いている部屋は一つだけなので、作業を見ながら暖まっている。

1枚目の写真では漁師さんの側に子供向けらしい本があって

作業も団らんも、この部屋1つ♪

2枚目3枚目の写真には若い漁師さんが映っていて

年長者に教えて貰いながら魚網の修理に取り組んでいる様子。

子供が手伝えることは無いけれど、繕う糸を編針(あんば)に巻き付ける作業は好きで、

父はそれを知っていて、小さめの編針を渡してくれるのが嬉しかった。


2022/12/02

零細漁民 組写真11枚の中の5枚


零細漁民 (11枚中3)

零細漁民1

魚がほしい、魚がいない、零細漁民の苦悩は深刻だ


零細漁民 組写真11枚中3

昭33年 10月 青森県 西海岸 十三湖

カメラウィンザー35 ネオパンSS 絞5.6 100/1秒 D76





零細漁民 (11枚中4)

零細漁民2

今日はどうだろうか、倅の船を見まもる老爺の胸中を去来するものが察せられる

零細漁民 組写真11枚中4

昭34.3月下旬 十三潟にて カメラ同 絞5.6 100/1秒 D76






零細漁民(11枚中7)

零細漁民3

空っぽの油タンク。風の為に横倒しになったま〃数年、組合の貧困が察せられる

零細漁民 組写真11枚中7

昭34年、3月 十三潟にて カメラ同 絞り8 100/1秒 D76





零細漁民(11枚中8)

零細漁民4

組合に於いては不漁対策は様々論議されるが出るものは ため息ばかり
組合からの借金を催促されるや、家を取ってくれと絶叫した組合員もある

零細漁民 (組写真11枚中8)

昭34年 2月 十三村にて、カメラ同 絞5.6 25/1秒 D76





零細漁民(11枚中10)

零細漁民5

しょせんは はかない生活を繰り返すのだが脱せられぬ宿命にあるのか
はたまた、沖へのあこがれか、自嘲の念さえ見えるのは何故だろうか


零細漁民(組写真11枚中10)

昭33年、3月 十三浜 カメラ同 絞8 100/1秒 D76